サハロフの日記

哲学したいPの日記。

『キングスマンGC』感想

キングスマン:ゴールデン・サークル』を観た感想です。

※ネタバレあり

 

 前作『キングスマン』の感想は以下にあります。

raisaku.hatenablog.com

 

さて、映画でもゲームでも、最初に絶賛されると、続編の期待値が上昇するというのはごく自然な現象です。

この作品でも、そうした現象はあったことでしょう。

しかし、期待値が上昇しすぎると、下降の幅も大きくなります。

 

その対策かどうかは分かりませんが、今回の映画は冒頭からド派手でした。

前作の登場人物(しかも腕が機械化!)、タクシー内部での格闘戦、そして激しく繰り広げられるカーチェイス

「最初からクライマックスだぜ」とはモモタロスのセリフですが、これがそのまま当て嵌まるようなインパクトがありました。

 

さて、今作におけるエグジーの敵は、ドラッグの製造者。

自社で販売しているドラッグに遅効性の毒物を混ぜておき、それを摂取した市民を人質にして、大統領を脅したのです。

「ドラッグをすべて合法にしろ」と。

それは暴力を用いて行われる脅迫よりも、どこか現実味がありました。

現実で、毒をあえて混入させている食品会社があると考えることなんて、そうそうありません。しかし、想像してみると、かなりの恐怖ですよね。

エグジーの大事な人もドラッグを使用してしまい、早く解毒剤を手に入れなければ死んでしまう、そんな緊迫した状況が続きます。

※ちなみに、この毒物で人が死ぬときの姿に、私はショックを受けました。

しかし、大統領はドラッグを撲滅させたい信条の持ち主で、この事態を「薬物中毒者という犯罪者を一掃できる」いい機会とすら考えていました。このような信条の違いが現実を反映しているのかどうか知りませんが、もしそうなら複雑な問題だと思います。

 

薬物依存に対して、いいイメージを持つ人はいないでしょう。

しかし、映画でも敵の親玉が語っていたように、例えば砂糖の依存度は薬物と比較してもかなり高いとか、酒やタバコも健康に害があることは立証されているとか、そうした視点を持てば、薬物だけに法規制がかけられている現状を変だと思う人もいるのでしょう。

シャーロック・ホームズもコカインを使う人物として描かれましたが、その理由で彼を毛嫌いする人はいるのでしょうかね・・・?

閑話休題

 

映画でいちばん感動したのは、ハリーが記憶を取り戻すシーンです。

前作で黒幕に撃たれて命を落としたと思われていたハリーですが、実はアメリカのステイツマンという組織に救われていました。

しかし、命を取り留めた代わりに記憶喪失になってしまったのです。

エグジーが説得しても「蝶の研究をする」と言って聞かないハリー。

しかし、前に飼っていた犬と同じ種類の仔犬をエグジーに渡されて、さらに拳銃を向けられた瞬間、ハリーは異様に取り乱します。

キングスマンになる過程において、「一緒に成長してきた仔犬を撃つ」試練があるのですが、そのことに起因するものでしょう。

そして、ようやく記憶を取り戻しました。

きっかけが仔犬ということはもちろん、ハリーの記憶を取り戻そうと必死に考えたエグジーの、ハリーへの強い感情がうかがえて、胸が熱くなりました。

どうやら私は、師弟の間の絆を感じるのが好きみたいです。

 

さて、そろそろまとめようと思います。

前作と同じ世界観で、事件のスケールは若干縮小したかもしれませんが、誰も予想できない怒涛の展開という意味では、今作も負けていません。

むしろ、前作を観ていたからこその驚愕や感動もあります。

Twitterの検索欄では「キングスマン」と打つと、「駄作」とサジェストが出ていたのでかなり不安でしたが、観終えてみれば杞憂でした。

ただ、続編を作るのは難しそうな気もします。

前作と今作だけでも、エンターテインメントとしては充分すぎる魅力があるので、無理にここから発展させる必要もないかもしれません。

それでも、またエグジーとハリーのかけ合いが見たいと思う自分もいます。

とにかく楽しめた映画でした!

 

最後は、やはりこの曲で〆るのが相応しいでしょう。


マーク・ストロング - カントリー・ロード 【キングスマン:ゴールデンサークル】

キングスマンの明日はどちらか。